Episodios

  • 84 日本におけるピープルファーストのリーダーシップ
    Jul 16 2024
    アラン・ムラーリー氏はフォード社やボーイング社で非常に成功したキャリアを積んできました。彼のリーダーとしてのキャリアで、彼が提唱した原則は「People first、Love them up!」つまり「人が第一!そして彼らを愛すること!」。リーダーシップに愛を用いる。ということを原則として謳ったのです。これは、このポッドキャストをお聴きの皆様でしたら、初めて聞く概念ではないかもしれません。 そして、今日はその愛とリーダーシップについて、さらに詳しくお話しして参りたいと思います。 一見すると愛は非財務資本かもしれません。しかしながら、愛は財務資本の増減に大きく影響するエンジンのようなものなのです。自分らしくあることを自分が自分に許可をだせるようになる。それは自分を受け入れて、自分に対しての愛を感じることができるということでしょう。自分に愛がある環境では、人は他者を大切に想えるようになります。組織であれば、お互いを認め合える環境ができるのです。愛がある環境で、人は輝くのです。 最近では、リーダーシップトレーニングの受講者の方々にトレーニングの最後のご感想をお聴きすると、人を好きになることを学びました。人は愛で動くと思いました。愛があるところで、人は安心して最高のパフォーマンスを発揮できると思いました。このトレーニングを一緒に受講したメンバーの前でなら、安心して挑戦できると思いました。もっと言うと、このメンバーの前でなら、恥ずかしい一面も見せられるようになりました。そんな声が聴けるようになりました。トレーニングを通じて感じた事は学んだことよりもパワフルだと思います。学んだことは忘れても感じた事は生涯にわたり忘れないからです。 先週、このトレーニングを通じて、「やはり、慕われるリーダーは愛を発しているのだなー。」ということを実感するようなあるリーダー達が誕生する瞬間に立ち会う事ができました。 愛を発し慕われるリーダーとはどのようなリーダーでしょうか。 その方々は自分からは指示命令をしなくても相手に影響を与え、行動を促し、安心感と勇気を与えられる方々でした。相手をジャッジせず、ひとの声に耳を傾け、どのような方の心も軽くできるような、そのような愛に溢れる方々でした。デール・カーネギーのリーダーシップの原則も30ありますが、気づいた方はいらっしゃいますでしょうか。「良い話し手になろう。」とか、「説得力のある話し方をしましょう」という原則は一つもありません。デール・カーネギーの原則はむしろ、良い聴き手になる。質問を沢山し、相手にその考えを自分のものだと思ってもらう。。。そして小さな挑戦や成長を応援する。あなたならできる!と激励する!と言う事なのです。デール・カーネギーはリーダーシップを発揮するためには「親しみやすい人になり、他者に良い影響を与えられるようになろう。」と言っているのです。 自分は多くを話さず、皆に慕われ、勇気を与えられるリーダーとは?どのようなリーダーでしょうか、、、。私は、例えて言うならば、日本の場合は観音様のような方なのではないか?と思いました。観音様は自分では特に何も話さなくても、その存在の前に人が集まり、人が慕って、存在に手を合わせる。そして、皆が自分の心の中を話す。そうすると、皆、心が落ち着いたり、勇気が湧いてきて新しい考えが閃いたり、新しいチャレンジを試みてみようと決意が出来たりする。観音様は何か私たちに物理的な言葉を発したでしょうか。当然のように観音様は、物理的な声を発することはないと思います。でも、私たちはその存在の前で手を合わせたり自分の心の中を共有する事で、パワーがみなぎり、何かに挑戦しようと感じるのではないでしょうか。観音様は存在するだけで人に愛と希望を与え、影響を与える事ができるという事なのです。そうなのです。もはや何を言うかではなく、どのような存在としてそこに在るか。で人に与える影響が変わってくるのです。まさに「愛」の存在として居てくれるだけで、皆が居場所を見付け、幸せな組織が出来上...
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    12 m
  • 83 売れるセールスパーソンが提供しているもの
    Jun 24 2024
    セールスの皆様、初めてのお客様に会いに行くとき、どのような気持ちでミーティングに臨みますか? まさに、今回が初めてのミーティング、楽しみでもあり、緊張もある方もいらっしゃるかもしれません。 商品や業界については精通しているし、セールストークにも自信がある。これまでも、それなりに成果を上げてきました。という方、その方がさらに売れるセールスパーソンになるために、何ができるか、ということを常に意識しているでしょうか。 お客様やお客様の企業についてのリサーチはもちろん完璧で、この商品がお客様にはぴったりのソリューションである!という事は確実!という自信満々でミーティングに向かう事でしょう。 商談で、自社商品の紹介はスムーズに行えた!そして、しっかりと自社についてアピールできたのに、お客様に買ってもらえなかった、または、すぐに決断していただけなかった、、、という事はありませんか? 自分で最高のセールストークが出来たと思ったとしても、お客様に喜ばれていなかったら、お金にはならないのです。一回は買ってくれるかもしれませんが、一回買ってくれたお客様がリピーターになってくれないと、私たちは、常に自転車操業ということになるのです。そうなるとセールスの我々はプレッシャーに押しつぶされそうになり、余裕のないセールストークをしてしまったりして、、、さらに悪循環になっていきます。 お客様がリピーターになり、そのリピートしてくださる固定客が他のお客様をご紹介してくださる。そういう好循環になれば、極端な話、私たちは二度と仕事をしなくても良くなるかもしれません。つまり、気の合うお客様と楽しい話をしているだけで売れていくサイクルができるのです。 売れているセールスパーソンの特長を考えていくと、、、その方自身が魅力的であるという事が挙げられると思います。この方と接すると元気になる。この方の言う事は信用できる。この方が言うなら損してもいい!!!!とまで思わせてくれるセールスパーソンにお会いしたことはありますか? 人間は理詰めで動いていると思われるかもしれませんが、この人は好き。嫌い。という感情が先にあり、その感情の裏付けを探すべく、商品のスペックなどが自分の基準を満たしているか。という買う理由、または買わない理由を私たちは後付けすると言われています。 やはり、感じがいい人、好感持てるなと思ってもらえる人になるという事はセールスパーソンにとっては最重要課題ということになるのです。 今あるお仕事とお金の好循環に感謝できる人のところにお金も人も集まってくるのです。 口では、謙虚な事を言っておきながら、もっと売り上げが欲しい!と心のうちで思っている方の発するエネルギーを我々人間は感じ取る事ができる生き物なのです。 やはり、お客様は、常に感謝しているセールスパーソン、お客様を思いやってくれるセールスパーソン、あなたは大切な方です。と思わせてくれる方から購入したいものなのです。 今の状態で感謝の気持ちを持つことが難しいと思っている方、使う言葉から変えていきましょう。どんな状況からも感謝できる事柄を見出し、お客様にもそれを提示してあげられると、それだけでお客様は我々との時間を価値のあるものだと思ってくれるのです。 さて、皆様は、セールスのロープレを練習していらっしゃいますでしょうか。 お客様にフォーカスし、質問をしてあげることができるセールスになる。お客様が自ら、我々との商談を進めていきたいとコミットしてもらえるように質問していくことができるよう、普段から相手にフォーカスした話し方を練習をしましょう。 話す割合はお客様が8割、自分が2割。その2割も、質問や相槌、お客様の考えに共感できる部分を伝え、我々がいたからこそ、お客様が普段思ってもいないことを話すことができた!いい時間を過ごすことができた!と思ってもらえるような時間を共に創っていくことが大切です。それができるようになったら、お互いにハッピーな関係性を保ちつづけることができます。その事で、...
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    11 m
  • 82 鳥のさえずりに学ぶ聴き手を魅了する話し方
    Jun 11 2024

    プレゼンテーションで、素晴らしい事を言っているのに相手の反応がいまいちとか、ドラマチックに話しているのに、聴き手はちょっと引いているとか、感動が薄い。そういう方のプレゼンを聴くことはありませんか?

    聴き手をモチベートしたいとき、勇気を持ってもらいたい、背中を押したいので、ダイナミックに話すことは大切です。自信を示すことも大切です。ところが、声高高に力強くプレゼンをしたところで、そのプレゼンが雑音に聞こえてしまう人もいることも事実です。

    聴き手が冷めている状態、話し手とディスエンゲージする。これはなぜ起こるのでしょうか。そんな時、話し手はどのようなトーンで話すべきでしょうか。

    プレゼンテーションで大切な事は何ですか?この人の話はうまいと思ってもらう事でしょうか。この人の経験は凄いと思ってもらう事でしょうか。

    プレゼンは、私達のお話を聴き手の心に届けて、私たちに好感をもってもらうことが大切です。つまり聴き手としっかり共鳴し、私たちの話を聴く時間を心地がいいものだと思ってもらえることが大切なのです。

    それでは、どのようにしたらそれができるのでしょうか。

    聴き手の心にメッセージを届け、好感を持ってもらう事ができるプレゼンターとは、どのようなプレゼンターでしょうか。

    自分らしく話しているプレゼンター、聴き手の目線で話しているプレゼンター、そして、等身大の自分以上にかっこよく見せているのではなく、聴き手から判断される事を恐れずに挑戦している姿を見せてくれているプレゼンターだと思います。「ありのまま」に自分を表現している方のメッセージは、聴き手の心にまっすぐと届き、感動を与えます。デール・カーネギーも「you are the message!あなたこそがメッセージです」と言っているのです。

    例えば、鳥の声。鳥の声は私たちに癒しや安らぎ、時には活力を与えてくれます。鳥のさえずりを聴くと清々しい気持ちにしてくれます。鳥は等身大以上にカッコつけて鳴いたりしません。気分が良いから歌でも歌っているようなそんな愛らしさが伝わってきます。

    千の言葉で安心して、清々しい気持ちになって、勇気を出して、元気を出して、と言われなくても、かわいらしい鳥のさえずりを聴くと我々は勝手に清々しい気持ちになります。

    人も一緒なのではないでしょうか。言語情報や、作り込んだ表情、ジェスチャーが、ありのままの自分と不一致があると、聴き手は違和感を感じます。聴き手が感じる、その微妙な不一致は、テクニックでカバーすることができない、微細な振動として聴き手に伝わります。聴き手に違和感を感じさせないためには、ありのままの自分で楽しく話し、自分自身に心理的安全を与えられることが重要だと思います。

    上手なプレゼンを行うためのテクニックを身に着ける事は、比較的簡単です。その上で、聴き手を魅了するプレゼンテーションを行うためには、そのテクニックのみに頼らず、自分らしさを最大限にむき出しにし、自分の心が整っていることが重要です。誰かに認められたい、何かの結果が欲しい。そういう重い鎧を脱いだ自分をジャッジしない、そんな方の声、音のエネルギーは人の心に響きます。言葉に表現することのできない、温かみのあるその方らしさや愛らしさを伝播させることができます。それが、接着剤となり、聴き手が私たちが創る世界観と一体になれるプレゼンになるのです。それが聴き手を魅了するプレゼンテーションなのです。自分ひとりが悦に入るプレゼンとは格が違います。

    ですから皆さん、鎧を脱いでありのままの自分を楽しみその気持ちを伝播させましょう。そうすれば、聴き手も私たちが創る世界の中で心をワクワク震わせることができます。

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    10 m
  • 81 全員が同じ絵を脳内に描ける組織の強み
    May 27 2024

    マネージャーとリーダーはそれぞれ異なる役割があります。マネージャーは、ビジネスを時間通り、基準通りの品質を保ち、予算にあわせて遂行するために尽力します。リーダーはそれらすべてを行ったうえで、さらに事業の戦略的方向性を定め、企業文化を築き、人材を育成します。マネージャーとして、チームをコントロールすべく、マイクロマネジメントというスタイルを取ってしまうという声をお聴きすることもあります。自分では気づいていないこともあるかもしれませんし、そうするしか選択がないように思える場合もあるかもしれませんが、リーダーとして私たちはチームメンバーを成長させるという文脈で、メンバーお一人お一人が自発的に考え、仕事を任せ、そこから学んでもらう必要があります。

    昨今は、チームメンバーが決断の指針となるようなヴィジョン、ミッション、バリューをしっかりと掲げている企業を多く見るようになりました。

    ヴィジョンは、私たちが行っていることの目的を示すものです。この「目的」というものを考える上で「壁を作る」という古典的なたとえ話があります。3人の石職人に何をしているのかと尋ねると、最初の職人は「ここに壁を造っている」と答えました。2人目は、「大学の新しい学部棟を建設しています」と言います。3人目は「将来の世代をより良く教育するための施設を建設しています」と言います。このたとえ話は、3人とも石を積んで壁を築いているという仕事に対して、目的に対す理解が異なっていることを指摘しています。この例えからも、私たちは、なぜ私たちが仕事をし、その時間を費やしているのか、その目的が何であるのかをチームで明確にすることの有効性を考えされられます。

    バリュー、価値観は私たちを結びつける接着剤です。リーダーの仕事は、組織の価値観に繋がるチームの共通の価値観を見つけ出し、全員が同じ方向に向かって最良のフォーメーションを組んで向かうことができるようにすることです。もうひとつの重要なポイントは、組織の価値観のもとにメンバーが繋がり、チームがその価値観のもとに行動するようにすることです。

    長期的に壮大なヴィジョンに到達するためには、短期的な会計年度や四半期、月ごと、週ごとというように細分化し、日々の活動を積み上げていきます。大きなヴィジョンに向かっていると感じて圧倒されていても、私たちは、今日できることの最善を尽くし、正しい方向に向いていると信じることが大切です。卵が孵化する際には外からは見えなくても卵の中でひよこが着実に成長しているのです。自分がリーダーの立場であれば、期待値に達した成果を出した時だけではなく、期待値に到達するために一歩一歩歩みを進めているメンバーをしっかりと見て、ひとりひとりに感謝を伝え、励ましの言葉をかけることが大切です。

    ですからみなさん、多様性を重んじ、インクルージョンの時代だからこそ、ヴィジョンという名の同じ絵を見て、ひとりひとりの力を合わせてきましょう!そうすれば、一人ではむずかしかったであろう大きなヴィジョンを達成することができます。

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    9 m
  • 80 セールスパーソンの「CARES」
    May 7 2024
    セールスの皆様、日々、様々なチャレンジを楽しみながらお仕事をこなしていらっしゃることと思います。セールスのお仕事はお客様の幸せを紡ぎだすお手伝いができる素晴らしいお仕事です。お客様は日々、沢山の情報に溢れ、多くの選択肢がある中から、何かを選択して生きているのです。そんなお客様を気遣うセールスパーソンになれれば、私たちはお客様にとって、単なるセールスパーソンの域を超えた良きアドバイザーとして信頼しあう関係性が産まれるのです。 今日は、セールスパーソンの心の中にある、人をサポートしたい。というホスピタリティの気持ちをどのように表すかについて、詳しく見て参りたいと思います。 CARES(:アルファベットでCARESと表します)今日はこのCARESをご紹介させて頂きます。 この、CARESは略語です。セールスの方のみならず、どのようなビジネスパーソンの方でもお役立ていただけると思います。 それでは、CARES:「C」「A」「R」「E」「S」が意味するところを一つ一つ見てまいりましょう。 まず初めにCaresの「C」はComplimentの「C」です。コンプリメントは賛辞という意味です。お客様のオフィスに訪問するとします。そこには何か素晴らしいものや、とても特徴的なものが置かれていると思います。それに気づいて、しっかりと褒めるのです。しかも、誠意を込めて。ここまでなら、多くのセールスパーソンの方々が既にしかも自然に行っていると思います。 我々は、その先をめざします。目に見えないものにまで目を向けてあげられるセールスパーソンになって頂くのです。 例えば、美しい眺望のオフィスに訪問したとします。誠実に、とても素敵な眺めですね!と伝えることはほとんどのセールスパーソンが当然できていると思います。私たちが目指すのはその先ですと申しました。そう、私達たちは、目に見えない価値について言及しているでしょうか。たとえば「本当に素晴らしい眺めですね。このようなオフィスで働く社員の皆様のモチベーションに大きな影響を与えているでしょうね。このようなお気遣いにこそ、御社の人に投資する姿勢が現れますね。」のように単に美しい眺め!を褒めるのではなく、そのことでのメリットやそのものを選んだ方の特質を言及して伝える事です。しかも、ゴマすりではなく、心からの誠意を持ってお伝えします。 Caresの2文字目の「A」はAskの「A」です。そう、お客様に誠実に質問をさせていただきます。つまり、相手に沢山話をさせるという事です。これは、セールスパーソンなら皆様ご存じだと思いますが、セールスパーソンはつい、自分が話す割合が多くなりがちです。このチャンネルをお聴きの方は、耳にタコだと思いますが、商談で自分が話す割合はマックス20パーセント。お客様が話す割合が80%以上が理想です。 お客様は自分の話を聴いてほしいのです。そして、誰もが、セールスパーソンから説き伏せられるのではなく、自分が納得して買いたいのです。つまり、お客様が沢山話をしている時は、お客様が自分で自分の話を自分の耳で聴きながら、自分で自分にセールストークをしている状態です。お客様が、自分で自分自身に買う理由を説明している状況なので、私たちの役割はそれを聴き、共感してあげる事。良く話しを聴いてくれる方にこそ信頼を寄せ、お客様が本音を話してくれるようになります。その環境さえ提供できれば、お客様の「イェス」は大変スムーズに頂けます。 ちなみに、早い段階で信頼関係が作れれば、お客様が我々の製品やサービスに誤解を持っていた場合でも早い段階で、お客様がニュートラルな視点を持つように会話を勧めていくことができます。どんな場合でも、相手を否定せず、お客様の持つ感情に共感をしながら、良い聴き手となり信頼を築きましょう。 それでは、Caresの「R」についてお話しさせて頂きます。「R」はReferral、紹介です。紹介者の方は既に信頼関係があるからこそ、自分の知り合いを私たちにご紹介してくださるわけです。紹介者の方は、自分のお知り合いの方を私たちと波長が合うと思ってご紹介してくださるわけです。ご...
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    15 m
  • #79 心に残る自社紹介
    Apr 29 2024

    皆様は、プレゼンの冒頭はどのような工夫をされていらっしゃいますか?

    プレゼンにおいての第一印象についてはこれまでもこのポッドキャストでお話ししてまいりました。

    第一印象というdのは最初の数秒で決まってしまうと言われています。それを踏まえた上で、改めて考えてみましょう。プレゼンの冒頭の大切な大切な時間をどのように使っていますでしょうか?

    多くのビジネスプレゼンの場合、最初に自社についてや、自己紹介のスライドを用いてお話しされることが一般的だと思います。

    もちろん、自分達について聴き手にご存じ頂き、信頼を構築することは大変重要です。自社紹介や自己紹介を行う際にスライドを用いてスペックや事実を伝える方法以外で聴き手との信頼関係を上手に構築しているプレゼンターの方に出会う機会があると、本当に胸が躍ります。

    自社について何枚ものスライドを用いて説明したプレゼンターと、スライド無しでも聴き手と繋がりながら、聴き手の頭の中に映像を描かせたプレゼンター、、、どちらが記憶に残るでしょうか。聴き手の心に残るプレゼンとは、どのようなプレゼンでしょう。

    私が拝見したビジネスプレゼンで、冒頭で自社を紹介するにあたり、忘れられないプレゼンがあります。

    あるスタートアップ企業のファウンダーの方でした。

    その方は、プレゼンが始まると、自社のロゴのスライド一枚で、自分の少年時代のエピソードを話し始めました。まず、時と場所を話します。そのことで誰もが思い描けるある特定の場所に会場にいる私たち全員を瞬間移動させました。

    そして、登場人物は少年時代の自分とお父さん。そしてそのエピソードは完結で、彼の子供のころのある一場面で自分の人生の価値観が形成されたストーリーを話しました。そして、そのストーリーの中の世界が、その方の会社の社名となったという結びでした。

    わずか1分程度のストーリーでした。

    全員が、少年の夢に感情移入し、少年時代の夢を叶えた、目の前のプレゼンターにくぎ付けになりました。

    そして、脳内再生されたストーリーに紐づいたその会社名を忘れることは有りません。そのメリットは絶大です。たとえ会社の詳細を忘れたとしても、社名さえ頭に残っていればネットで検索できるのです。

    ビジネスプレゼンの機会でも、華美なスライドや詳細の説明で貴重な時間を沢山使うよりも、簡潔なストーリーで繋がる方法は、あなたというブランドとメッセージを効果的にお伝えするにあたり、有効な場合があるということを再確認することができます。

    ですから皆さん。

    ストーリーで聴き手と繋がりましょう。

    そうすれば、あなたのストーリーは聴き手の心の中で生き続けることができます。

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    8 m
  • 78 チャレンジを導くリーダー
    Apr 15 2024

    リーダーはチームメンバーから好感を持たれ、チームメンバーお一人お一人の視点にたって物事を見、しっかりとお話しを聴く。これが、大切です。このことは、このポッドキャストをお聴きの方でしたら、ご存じだと思います。それぞれのチームメンバーが何を望んでいるのかを理解することは、エンゲージメント向上には欠かせない要素なのです。「リーダーは嫌われてなんぼ」という言葉に逃げて、自分の好感を持ってもらえるように取り組む事を後回しにしているリーダーの方は、エンゲージメント促進の機会損失ですね。今日のビジネスの世界では、賞賛の仕方を学び、成長機会をうまく提示する必要性が多く語られております。リーダーが笑顔を絶やさず、感謝の気持ちを伝えることは、チームメンバーのみならず組織にとっても素晴らしい変化をもたらすでしょう。お一人お一人のメンバーにその方の価値を伝えることは、彼ら自身が自分と自分の仕事に誇りを持つための鍵となります。リーダーは支持命令をするよりも、良い聞き手になり、チームメンバーの自発的な行動を促し、成長意欲を刺激することが求められます。そのように心理的安全性が担保されている組織はチームメンバーの挑戦を促すのです。

    心理的安全性を保つために良い聴き手になり、賞賛することに加えて、リーダーとして心得るべき大切なポイントがあります。

    チームメンバーの挑戦を促す上で重要な組織の心理的安全性を保つための、大切なリーダーの在り方をみてまいりましょう。

    それは、もし自分が間違っていたら、素早く誠実に認めることです。そして常に自分の失敗談を共有しましょう。そうすることで、チームに対して「私は完璧ではなく、そして皆さんも完璧でなくても大丈夫ですよ。」というメッセージが伝わり、失敗も受け入れられる安心安全な環境が作られるのです。リーダーが完璧主義で隙がなく、失敗を許さない!というメッセージを発していたら、チームメンバーも委縮してしまいます。無難なチャレンジしかしなくなります。失敗も大歓迎し、挑戦したこと自体を賞賛するカルチャーがあるかないかで、メンバーのアウトプットは大きく変わるのです。

    誰かがアイデアを出したら、彼らの意見を尊重し、質問をしながら聞いてみましょう。そうすることで、チームメンバーが自分たちのアイデアに責任を持つようになります。補足すべきことに自ら気づいたりすることもあります。チームメンバーの立場に立って物事を見ることで、彼らが理解されたと感じ、その結果、チーム全体が目標に向かって一丸となり取り組む姿を見せてくれるでしょう。チームメンバーの成長を讃え、彼らが開拓者であり、重要な人材であることを伝えることが大切です。

    このような新しいアプローチを実践することで、チームメンバーがリーダーに好感を持ち、尊敬してくれるようになります。自らアイディアを出し、私たちが声をかけるより前に率先して相談をしてくれるようになります。そして、安心してチャレンジをしてくれるようになるのです。

    ですから皆さん、チームメンバーの心に光を灯し、挑戦を促すバトンを渡しましょう。そうすれば、チームメンバーは渡されたバトンを持って遠くまで力強く走り続けてくれます!

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  • 77 セールスの9原則 パート2
    Apr 1 2024
    1936年に出版されて以来、あらゆる自己啓発書の原点となった、デール・カーネギーの著書「人を動かす」。この書籍はセールスの皆様への応援メッセージも沢山ちりばめられています。今回も前回に引き続き、セールスの視点からデール・カーネギーの人間関係の原則を見て参りたいと思います。 改めてセールスに有効なデール・カーネギーの原則のうち、9つの原則を確認しましょう。 1)誠実な関心を寄せる 2)相手の関心に合わせて話をする 3)よい聞き手になる。相手に自分のことを話させる。 4)強い欲求を起こさせる 5)相手にその考えを自分のものだと思わせる 6)誠実に相手の視点から物事を見る 7)相手が即座に「イエス」と答える質問をする 8)相手の考えや希望に共感する 9)演出を考えて伝える それでは、早速、5番目以降の原則をご紹介してまいりましょう。 5)相手にその考えを自分のものだと思わせる 製品の良さやスペック、購入するメリットをセールスの視点で伝え続けて、結局商談がまとまらなかったことはありませんか。セールスパーソンは常にお客様よりも自社製品や業界、ソリューションに関する多くの情報、データ、知識を持っていることは当然です。実は、残念ながら、それらを伝えること自体は、お客様の決断の決定的な後押しにはならないのです。当然ながら、それらの情報やデータは、商品カタログやサイトを見れば分かる事であったりもします。では何をすればいいのでしょうか。セールスとは、お客様が思いもよらない可能性を発見できるように支援することなのです。そのためには、お客様に質問をし、お客様に「その考えはセールスパーソンから言われたことではなく、自分で導いた最善の解決策だ」と思ってもらうように時間を使うのです。皆様も何かお買物をしたとき、セールスパーソンとの対話によって、自分が考えもしなかった自分の価値観に気づき、思わず購入の決断をしていた。という経験をしたことがあるのではないでしょうか。これがセールスパーソンのお仕事です。お客様が豊かで貴重な洞察をもとに自分の世界観を再構築し、お客様自らが最良の購入決定を下した。と思っていただけるよう支援する事なのです。 6)誠実に相手の視点から物事を見る 私たちは皆、様々な経験から、異なる視点や価値観を持つに至っています。もともとのギリシャ語とラテン語での「教育」は、情報やアイデアを「注入する」のではなく、「引き出す」という意味でした。セールスパーソンが相手から考えを引き出す事を成功させるためには、異なる価値観を持つお客様の世界観を深く理解し、共感するためのコミュニケーションスキルが大切です。お客様をより本質的なレベルで知り、お客様の「なぜ」を理解し、共感する必要があるのです。そこに到達するためには、何度もミーティングを重ね、忍耐強く取り組み、正しい心構えや真意を理解することで信頼を築くのです。そのためには、自分の欲しい結果に集中するのをやめ、代わりにお客様に集中する必要があります。そうすれば、お客様のニーズと「なぜ」に最も深く共鳴するものと完全に一致する製品をお客様とともに産み出すことができるでしょう (7)相手が即座に「イエス」と答える質問をする これは、心理操作をするようなことではありません。お客様と共に良い時間を過ごすために、お客様が「はい」と答えやすい質問をしてあげることで、双方がポジティブな感情で繋がる事ができます。この時に気をつけなければならないのは、「はい」と答えさせようとして、適当な浅い質問をすることは避けるという事です。全てのコミュニケーションを通し、目の前にいらっしゃる方の本当の価値観や、自分もその方が大切にしているものを大切に考えています。というメッセージを送ることを心掛けましょう。 (8)相手の考えや希望に共感する セールスパーソンはお客様の感情を大切にし、お客様が購入するソリューションがお客様の希望を叶えるということをしっかりと提示してあげることを目指...
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    13 m