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朗読少年

By: 朗読少年
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  • 宮沢賢治やオリジナルの物語を朗読します。 ご意見・ご質問などはこちら https://www.gokigen.me/contact/
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Episodes
  • 朗読少年 ミサイル
    Apr 2 2022
    朗読少年 ミサイル 僕はミサイルです。細くて硬くて冷たいミサイルです。頭にたくさん爆弾を詰めて、お尻に火をつけると雲より高く飛んで目的の場所や建物を破壊します。そこは火の海になりあっという間に生き物のいない暗くて音のない世界になります。僕はとうとうあと1時間で出発するのですが、本当は行きたくありません。できることなら雲を超えてもまだまだ高く飛んで、星に近づいていき消えてなくなりたいなと思います。そして生まれ変わったら今度は風船になりたいです。風に任せてゆらゆら飛んで、子供がたくさん遊んでいる公園なんかにゆっくり降りて行き、そこでずっとゆらゆらしていたいです。
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    2 mins
  • 金のなる木
    Aug 1 2021
    金のなる木 昔々ある山あいの小さな村に、太郎という若い男と次郎と言う男がそれぞれとなりどうしで一人暮らしをしておりました 太郎はすっかり働き者で朝から働き者で朝から晩までせっせと山へ行って芝を刈ったり畑を耕したり 海へ行って魚を釣ったりしておりました 次郎に関してはあまり動き回るのが好きではないらしく朝から晩まで家の中でボーッとしたり、たまに山へ行って虫や小鳥たちをとってきてはぶらっと遊んだりしておりました そんな太郎と次郎の村に一週間ほどしばらく長い雨が続いて、真っ黒な雲が空を覆っておりましたところ その黒い黒い雲の上に雷様がドンドコドンドコ太鼓を叩いておりました 雷様がドドーンと太鼓を叩くとピカピカドーン 雷が一つすごく光っているのでした この雷様は力強くて恐い神さまでしたけども、心は大変優しい人でした ただちょっと、うっかりもので雷様がなんとかこの雷は人が住んでる家や畑や動物が寝ている木の上に落とさないように できるだけ海の上や村から遠く離れた山まんかにピカピカドーンピカピカドーンと太鼓を鳴らしながら落としているのでした ただこのウッカリ者の雷様はある時、ドコドコドーンドンドンドーン その日の1番大きな音で太鼓を叩いて大きな大きな雷を落としたところ、なんとうっかりして太郎と次郎の屋根の上に落としてしまいました あれ〜 瞬く間に太郎と次郎隣り合わせの村家二軒があっという間に燃え上がって、家も囲炉裏も何もかも全てが灰になってしまいました 太郎の家も次郎の家も柱と布切一枚残っているだけで何とかその晩の雨をしのいでなんとか寝ることができました さすがの雷様もありゃー、悪いことをしてしまったもんじゃ よし、太郎よ次郎よちょっと待っといてくれ 太郎と次郎は家も何もかも持つものがなくなったけどもまぁそのうち何とかなるだろうとその晩はゆっくりいびきをかいて寝ておりました するとフクロウもこっくりこっくりする夜中の真ん中のそんな時間にまず太郎の枕元に雷様が立って1つ種を寝ている太郎の枕元に置いておきました そして太郎の一言話ました 太郎やこれは金のなる木の種じゃ、朝起きるとな家の前の畑にこの種を一粒うえてそしてその日から朝昼晩と毎日毎日水をやるのじゃ365日毎日水をやるとな、この種は大きな金のなる木となってお前さんのおうちもくわも籠も畑も 全部この金ですぐ買えるもんだから、必ず忘れずに朝昼晩と水をやるんじゃぞ そういうと雷様は今度は次郎の枕元に立って同じことを言いました 太郎も次郎も朝起きると枕元に1粒の種があるので なんじゃろの?あれはほんとのことかいの? 半信半疑で太郎も次郎も自分の家の前の畑に種を植えることにしました 働き者の太郎はその日から朝昼晩と水をやっていたけども次郎のほうはなかなかそうはいかずに1週間ほど雷様の言う通りに水をやっていたけどもな とうとうそれもめんどくさくなって、水をやるのもやめてしもうたんじゃ しばらくするとな 太郎も次郎の畑にも次郎ちっちゃなちっちゃなひとつの芽が生えてきて半年もすると太郎と次郎の背丈ぐらいある木になったんじゃ 毎日 朝昼晩とな水をやっている太郎に村の子供たちや裏山のちっちゃな動物、たぬきや猪そして熊なんかもやってきて 太郎どん、何やってるんじゃ 太郎さん太郎さんまいみ水をやってるそうじゃなぁ 面白そうなんでワシも手伝わせてくれや 子供達も動物達も手伝ったりする様になったんじゃな 一方次郎は何にもしなかったから木は元気になっていたけども 子供達も山の動物達もなかなか声をかけずにいたもんじゃ そしてとうとう365日経った日の朝、次郎の家の前には立派な金のなる木が1本 その木にはには大判小判がびっくりするほどなっていたもんでな それを見て次郎はありゃー、ワシは途中から水をあげてなかったけども雷様はワシにこんけのお金をさずけてくれたんじゃの、そして毎年この日が来ると金がなるんじゃのう そういってせっせとその木の大判小判を摘んで街へ買い物に出かけました 一方働き者の太郎の家の前の木は、大判小判ではなくてイガイガの...
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    20 mins
  • ウミガメの恩返し
    Jun 12 2021
    朗読少年 ウミガメの恩返し  昔々あるところに清六という若い男が住んでおりました。  海沿いの小さな村に一人で住んでいた清六は 村人達に知らない者はいないというほど 魚釣りが上手くて 、清六がすーっと海に竿を垂らすと すぐにアジやメバル、 タイやヒラメそしてタコやイカなんかどんな魚でもすぐにパクっと食いつくのでした 。 清六は毎朝早くから片手に釣竿 そして背中には大きな籠を背負って 海に出かけます。  そして夕方になると背中のかごがいつも魚でいっぱいになるのです。  「清六どーん 今日もたくさん釣れたようじゃの」村人は清六に声をかけると 「今日はの太いアジが釣れたんでな」と清六は大きく太ったアジをポイッと渡して 「清六さんご苦労さんじゃったのう」村のばあ様が声をかけると  「ばぁ様これこれ」と清六はばあさまに小さなカレィを両手に余るほど渡しました 。 海からの帰り道で清六は 村人たちに声をかけられるごとに  ほれ、ほれ、ほれ~と釣れた魚を 渡していくもんですから、家に着く頃には小さな魚が2、3匹しか残っていません。  それでも清六は残った魚を小さな鍋に入れて くつくつと煮立たせてからなんとも嬉しそうに 食べるのでした。 そして その日も朝から清六は海に出かけて行って たくさん魚を釣っていたら  なんといきなり 釣竿がピーンと張ってものすごい力でひきがありました。 あまりにも力強い引きなので清六は海に落っこちそうになったんですが、何とか踏ん張って 強く引っ張ったりたまに力を抜いてみたりしていました。  しかしなかなか魚は顔を出してくれません。 「 こいつは困った、よほどのでっかい魚なんだな。ゆっくり焦らず竿を引いていくとするか」   そう呟いた清六は焦らずゆっくり 少しずつ竿を引いて、そしてやっとこさ釣り上げて陸にあげてみると なんと大人の背丈ほどもあろうかというでっかいでっかいウミガメが釣れたのです。  びっくりして尻もちをついてしまった清六は 「ウミガメの あんたを持って帰ってもわし一人で到底食べきれんから、海へ帰ってくれや 」と優しくつぶやいて 大きな大きなウミガメを海へ帰してやりました。  何とも大きなウミガメのいるもんじゃのぉと独り言を言いながら、その日もいつもと変わらず釣れた魚を村人たちに配って帰りました。  清六は半日大きなウミガメと戯れて 疲れてしまったので、その夜はいつもより早めに 眠ってしまいました。  大きないびきをかきながら眠っていると コンコンコンと誰かが玄関の戸を叩く音で清六は目が覚めてしまいました 。 もう 夜中で真っ暗で 、フクロウもうとうと寝てしまおうかと言うほど、そんな夜更けに  「あれ誰だろうかこんな夜更けに」清六は不思議に思いながら 玄関の戸を開けてみると そこには 黒い服を着た 大きく真っ白の髭を蓄えた おじいさんが立っていたのです。 「 清六さん、今日はウミガメを逃してくれてありがとうございました。ワシはそのウミガメの父親で 海の長老です 」 清六は眠たい眠たい目をこすりながら 半分寝ぼけた頭で 何とも信じられないというふうな顔をしていますと  「逃がしてくれたお礼にこれを差し上げます。 困った時は こいつを思いっきり吹いてください きっと清六さんの役に立つはずです」  海の長老の差し出した手を見ると 手のひらくらいの小さなホラ貝の貝殻でした。  その貝殻をそぉっと清六の手に渡すと 軽く頭をぺこりと下げて 海の長老のおじいさんは その場ですっと消えてしまいました。  夜中に急に起こされた清六はもう眠たくて眠たくて 仕方なかったので 手の中にあった貝殻を枕元に置いといて またすぐにグゴグゴとイビキをかきながら 深い眠りに落ちて行きました 。 それを屋根裏で見ていたのは ネズミの親子です。  この二匹はいびきをかき始めた清六を見て 、枕元に転がっている貝殻をそぉっと持ち上げて、えっちらおっちらと 屋根裏へ持って行ってしまったのです。 やがて朝になって 清六が目をさますと  「しかし 不思議な夢を見たもんじゃ」 と貝殻のなくなっている枕元を見つめて一人呟きました 。 昨夜の...
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    14 mins

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