• 弱い雇用統計が株式市場を下押す

  • Sep 9 2024
  • Duración: 7 m
  • Podcast

弱い雇用統計が株式市場を下押す

  • Resumen

  • 8月の雇用統計が予想よりも弱かったことを受け、FRBはハードランディングに対する懸念を如何にして払拭するのか、弊社CIO兼米国株のチーフストラテジストが解説します。このエピソードを英語で聴く。----- トランスクリプト -----「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。今回は米国労働市場が株式市場に及ぼす影響について、弊社のCIO兼米国株のチーフストラテジストのマイク・ウィルソン(Mike Wilson)が解説します。このエピソードは9月9日 にニューヨークにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。私は先週、労働市場が株式市場にとって重要であることを詳しく述べたレポートを発表しました。その中で重要なポイントとして、7月の労働統計は予想よりもかなり弱かったものの、その後S&P 500は金利、通貨、コモディティといった他の「マクロ」市場よりも大きく回復していることを指摘しました。そして、雇用統計が再び加速に転じない限り、S&P 500の動きはファンダメンタルズから外れていると締めくくりました。この1週間に発表されたいくつかの労働市場データは、予想を下回りました。まず、7月の労働動態調査では求人件数が770万件と、コンセンサス予想の810万件を下回りました。6月の改定値も27万4,000件下方修正されました。これは基本的に、7月の弱い雇用統計が実は荒天やその他の一時的要因によるものではない可能性を裏づけています。2番目に、求人率は4.6%に低下し、FRBのウォラー(Waller)理事が失業率の上昇ペースが速まる目安として挙げた4.5%に接近しています。3番目に、FRBが先週発表した地区連銀経済報告によると、経済活動は鈍く、12地区のうち9地区で横ばい、あるいは減少しています。ただ、労働市場に関する説明はネガティブというよりもむしろニュートラルでした。これらのデータはコンファレンス・ボードの雇用トレンド指数とぴったり一致しており、雇用トレンド指数は労働市場の方向性を総合的に測る非常に客観的な指標だと私は考えています。コンファレンス・ボードが9日朝発表した最新の8月の雇用トレンド指数は軟化基調が続いているとはいえ、必ずしも景気後退を示してはいません。もちろん、先週の最大のイベントは金曜日に発表された月次の雇用統計と失業率でしたが、就業者数の増加はコンセンサス予想を下回る14万2,000人にとどまりました。それに加えて、先月の発表値が11万4,000人から8万9,000人に下方修正されました。一方、失業率は数ベーシスポイント低下し、投資家は7月の雇用統計が実際よりも弱く見えていたと確信するには至りませんでした。雇用など経済成長指標の多くが引き続き下方に傾いていることから、マクロ市場(金利、通貨、コモディティなど)はハードランディングとなるリスクを株式市場よりも多く織り込んでいます。これが最も顕著なのは、おそらく2年物米国債でしょう。先週金曜日の時点で、2年物米国債利回りとフェデラルファンド金利の差は過去40年間で最大の水準となりました。これは債券市場がFRBの金融緩和が後手に回っていると判断していることを示しています。金曜日の株式市場はこの見解に沿った動きに変わり始め、雇用統計に対する政策対応として9月に25bpの利下げが妥当なのかどうかを疑問視し始めました。株式市場が依然として割高で、平均的な利益成長率をかなり上回る前提であることを踏まえると、先週金曜日の調整はしごく妥当に思えます。私の見立てでは、債券市場がFRBは後手に回ってはいないと考えるようになるか、雇用統計が反転して大幅に改善するか、あるいは追加の刺激策が導入されるまで、株式市場でリスクオンのムードは広がりにくいでしょう。したがって、株価指数全体でバリュエーションが試される可能性が高く、市場のけん引役はディフェンシブ色が強まり、弊社が推奨するセクターと銘柄に一致するでしょう。FRBが先手を打つ道筋は2つあると考えます。ひとつは予想よりも早い...
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