市場の風を読む

De: Morgan Stanley
  • Resumen

  • モルガン・スタンレーが配信する金融ポッドキャスト「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)では、マーケットに影響を与える様々な事象について当社のソートリーダーによる考察をお届けします。

    © Morgan Stanley & Co. LLC
    Más Menos
Episodios
  • 相場急変動の1週間を振り返る
    Aug 5 2024
    月曜日の株価急落は多くの要因が絡まっての結果ではありますが、弊社CIO兼チーフ米国株式ストラテジストマイク・ウィルソン(Mike Wilson)はこの後に起こりうる展開とどの時点でこの株価調整が買いの好機となるかについて論じています。このエピソードを英語で聴く。-----トランスクリプト -----「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。今回ははモルガン・スタンレーのCIO兼チーフ米国株のチーフストラテジスト・マイク・ウィルソン(Mike Wilson)が、直近の株価急落と買いの好機であるのかどうかについて論じています。このエピソードは8月5日月曜日 にニューヨークにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。過去数週間で、世界の株式市場は今までとは全く異なる状況へと動き、主要株価指数の去年秋からの強い上昇トレンドは明らかに変転してしまいました。多くの市場参加者が軟調な雇用統計の発表にもかかわらず先週FRBが利下げを見送ったことのせいにしていますが、他方では日本円キャリートレードのテクニカルな巻き戻しも指摘されました。しかし、一歩引いて考えてみると、直近の株価上昇プロセスは去年10月の底値からの上昇基調から一旦大幅に売られた今年4月から始まりました。今年の夏で多くの銘柄や株価指数が高値更新へと株価が回復そして上昇となる中、相場のリーダーシップに関してはよりディフェンシブな姿勢となり、公益や消費安定、そして不動産といったセクターさえもここ数年間では好調なパフォーマンスとなっています。このポッドキャストで話してきたように、リーダーシップの変遷は第2四半期の軟調な経済指標と同時に起こっていたのです。景気軟化の指標発表は夏になっても相次ぎ、最も重要な雇用統計でも同じような結果となってしまいました。7月上旬に弊社が指摘したように、相場のローテーションが起きていたことは株価調整が入りやすい状況にあることの早期警告シグナルだったのです。結局のところ、いくつかの理由によって第3四半期は季節的には株価調整が起こりやすい時期でもあります。いつもと同じで今年も変わらずと言えます。ここで問いただすべきは次に起きることは何かと、この株価調整がいつ買いの好機になるかという点でしょう。非難の押し付け合いの中で見失ってしまっているのが、今年のバリュエーションが非常に割高な水準に到達してしまっているという単純な事実です。これは弊社リサーチで一貫して議論してきました。実際に、これを主要因として、弊社エコノミストの基本シナリオである景気軟着陸を想定したとしても、米国の主要株価指数においては来年の目標水準に対する上振れはないと弊社では考ています。つまり、株価は完璧で最高な状態を織り込んでしまっているのです。そして今、経済指標が悪化する中、FRBが積極的な利下げへと動かないのではと市場は神経質になり始めています。さらに、FRBは2年債利回りを注視する傾向にあり、過去1ヵ月間で2年債利回りは100bps(ベーシスポイント)の急低下となり、FFレート(エフエフレート)をおよそ170bps(ベーシスポイント)下回っています。つまり、市場は金利政策がタイト化しすぎであり、ガイダンスよりもアグレッシブな利下げが必要となっていることをFRBに示唆しているのです。FRBにとってのジレンマは次の会合まで6週間待たなければいけないことであり、現在のような相場環境であればあまりにも長すぎる時間です。市場はせっかちであることから、市場の望みをFRBが叶えてあげるまではボラティリティの高い相場が続くことになるでしょう。逆に、FRBが臨時会合で金利引き下げに出れば別の展開になって、そのようなことをすれば市場はもっと景気見通しに対し不安を抱くのではないかと私は考えています。結局のところ、短期的には脆弱な相場が続くと見ています。好調な景気指標又は政策支援に関して安堵できるようなFRBの姿勢があれば状況は改善...
    Más Menos
    7 m
  • 資金フローを追う
    Aug 1 2024
    今、グローバル市場のどこで今、資金が動いているのか、それが投資家にとってなぜ重要なのか。弊社チーフ・グローバル・クロスアセット・ストラテジストのセリーナ・タン(Serena Tang)が解説します。このエピソードを英語で聞く。-- トランスクリプト --「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。今回はモルガン・スタンレーのチーフ・グローバル・クロスアセット・ストラテジスト、Serena Tang(セリーナ・タン)が、資金フローの考え方や、それがグローバル市場でどのように形成されるのか、なぜ投資家にとって重要なのかについてお話しします。このエピソードは8月1日木曜日 にニューヨークにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。金融業界では、投資家が自らの資金をどこに投じるべきかを見る際に、しばしば「フロー」という言葉を用います。投資信託や上場投資信託といった投資商品への資金の出入り、あるいは市場全体の資金の流入と流出を示す言葉です。フローを見ることで、投資家は市場の風がどこに吹いているのか、また、需要が今どこにあるのかを測ることができます。個人投資家であれ機関投資家であれ、市場のセンチメントと需要を知ることは有効なツールとなります。そこで今回は、これらの重要な「フロー」について簡単にご説明します。現在の需要や風向き、投資家にとっての意味について、知ることができるでしょう。まず、年初来の世界的な株価上昇にもかかわらず、債券から株式への投資ローテーション、すなわちポートフォリオの再編はまだ見られていません。債券への資金流入は依然として株式への資金流入を大きく上回っています。株価が大幅に下落しない限り、このトレンドがすぐに反転することはないと我々は考えています。加えて、大型株への資金流入は、今年に入ってから今なお、小型株への資金流入を上回っています。このトレンドは6月に一時的に反転しましたが、大型株へのフローの揺り戻しが再び起きています。投資家は有望な銘柄に投資先をシフトしており、株式ではセクターローテーションの兆しも見えていますが、確実に起きているとまでは言えない状況です。科学やテックセクターへの資金流入は、今年第1四半期から第2四半期にかけて大幅に減少しましたが、年初来では依然高い水準にあり、株式へのフロー全体の3分の1程度を占めています。素材や金融といった、よりシクリカルなセクターでは第1四半期や第2四半期に多くの資金が流入した一方で、消費財などのディフェンシブセクターでは、資金流出のペースが低下しました。グローバルな観点から、我々は特定の地域や市場における資金フローについても見ています。年初来、米国の株式市場にはおおよそ430億ドルの純資金が流入し、その他の株式市場からはおおよそ150億ドルが流出しています。これには例外も見られ、インド、韓国、台湾などでは年初から多額の資金が流入しています。商品別のフローについても考えてみましょう。例えば債券では、よりリスクの低い資産へのフロー、すなわちリスクオフ選好が見られています。高位格付けの投資適格ファンドには、年初来でおおよそ920億ドルの純資金流入があった一方で、米国債への流入は250億ドルにとどまっています。これでも米国債への流入は、第一四半期、第二四半期に比べると大幅に増えており、その一方で、ハイイールド債や低位格付けの投資適格社債への資金流入は年初に比べて減少しています。最後に、マネー・マーケット・ファンド、すなわち高位格付けの短期証券への投資についてです。各国の中央銀行が金融緩和を開始しており、投資家は短期利回りが低下すると見ていますが、持続的な資金流出にはまだ至っていません。むしろ、今年上半期にはおおよそ700億ドルの資金流入が見られました。FRBが利下げを開始すれば資金流出が始まるという見方には弊社も同意しますが、過去2回の利下げサイクルで...
    Más Menos
    7 m
  • クオリティと時価総額をめぐる変化
    Jul 30 2024
    景気サイクルの終盤であることと不透明感の持続を踏まえ、小型株などの景気敏感株には慎重姿勢を維持すべきとの見解を弊社CIO兼米国株株式チーフストラテジストのマイク・ウィルソン(Mike Wilson)が解説します。このエピソードを英語で聞く。--トランスクリプト--「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。本日はモルガン・スタンレーのCIO兼米国株のチーフストラテジスト・マイク・ウィルソン(Mike Wilson)がバリュエーションが高い中での成長鈍化について解説します。このエピソードは7月30日火曜日にニューヨークにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。ここ数週間、株式市場では超大型株が売られる一方で低クオリティの小型株が値上がりし、これまでとは様相が異なっています。これは投資ポートフォリオにどう影響するでしょうか。市場は今後のファンダメンタルズについて何かを語っているのでしょうか。弊社の見立てでは、このローテーションは高クオリティの大型株をオーバーウェイトとし、低クオリティの小型株をアンダーウェイトとするポートフォリオ内で起きているデグロッシングが大きな原因です。弊社はこれまで長い間、高クオリティの大型株を推奨し、低クオリティ株と小型株を避けてきました。この見解は変わりませんが、今は小型株のファンダメンタルズとテクニカル面を注視しており、小型株の最近の動きの速さに注目しています。ただ、当面はこれまで通り高クオリティ銘柄を選好し、小型株のような景気に敏感な銘柄を避けた方がリスク・リワード面で有利だと考えます。その理由はシンプルで、景気サイクルの終盤は成長が鈍り、大半の企業は経済成長が利益の成長につながらず、そういう状況では高クオリティの大型株がアウトパフォームするためです。経済全体の多くの不均衡を増幅している要因は財政赤字の拡大です。弊社の見解では、財政支出が民間企業や消費者の資金需要を抑制するクラウディングアウトが始まると、リターンは減少します。この1年間述べてきたように、このクラウディングアウトは経済と株式市場の両方のパフォーマンスが二分化する原因となっていると同時に、FRBの金利政策を本来あるべき姿よりも引き締め気味にしている可能性があります。マクロ経済指標は強弱まちまちで、家計調査が示す実態は事業所の集計に基づく非農業部門雇用者数よりも厳しいことから、労働市場の実際の強さに関する議論が高まっています。結局、マクロ経済的には安定しているものの減速しているサイクル終盤にあります。しかし、ミクロ的にはそれほど安定しておらず、消費者関連を中心に成長の大幅な減速が示されています。具体的に言えば、多くの景気敏感セクターでは最近リビジョン・インデックスが悪化しています。金融株は明るさが見えますが、消費者動向の悪化が続けば明るさは短命に終わるでしょう。弊社は引き続き高クオリティ株を選好しますが、テック株のようなグロース色の強い銘柄よりも公益事業、生活必需品、REITといったディフェンシブ・セクターをより一層重視します。グロース株については超大型テック株の一部でバリュエーションと利益の質が論点になっています。このほかに現在の株価の重石となっている変数はバリュエーションで、過去20年で最も高い時の十分の一ほどです。注目すべきこととして、バリュエーションはリビジョン・インデックスに非常に敏感に反応します。リビジョン・インデックスが前回マイナスとなったのは去年の秋です。23年7月から10月の間に市場のマルチプルは20倍から17倍に切り下がりました。2週間前のマルチプルは22倍で、現在は21倍です。弊社の予想通りリビジョン・インデックスの悪化が続けば、バリュエーションはさらに切り下がるでしょう。弊社は12カ月後の目標マルチプルを基本ケースで19倍としており、株式市場全般のリスク・リワードは現在かなり不良です。最後...
    Más Menos
    5 m

Lo que los oyentes dicen sobre 市場の風を読む

Calificaciones medias de los clientes

Reseñas - Selecciona las pestañas a continuación para cambiar el origen de las reseñas.