• 2024年米国選挙:インフレの影響

  • Jul 8 2024
  • Duración: 6 m
  • Podcast

2024年米国選挙:インフレの影響

  • Resumen

  • インフレは世界的に有権者が選挙で重視する問題となっています。インフレが来たる米国大統領選挙に及ぼし得る影響と、投資家がこの選挙戦の結果にどう反応するかを弊社のCIO兼チーフ米国株式ストラテジストが解説します。このエピソードを英語で聴く方はこちら。-----トランスクリプト-----「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。今回は選挙が政策と市場に及ぼす影響について、モルガン・スタンレーのCIO兼チーフ米国株式ストラテジストであるMike Wilson(マイク・ウィルソン)が解説します。このエピソードは7月8日月曜日にニューヨークにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。世界で行われた重要な選挙の中には政策と市場に大きな影響を及ぼすものがいくつかあります。とりわけインド、メキシコ、英国、フランスの選挙は投資家の関心を集めました。これらの選挙はそれぞれ国によって異なりますが、経済格差と移民問題が重視されつつあるようです。経済格差はここ数十年で徐々に拡大していましたが、コロナ禍とコロナ対応の政策をきっかけに多くの国民が経済格差と将来に対する一般的な不安感の水準に強く注目するようになりました。ごく普通の人々に大きな悪影響を及ぼす変化はいろいろありますが、インフレは特に困難なものとして際立っています。物価の変動率は2022年以降次第に低下しているとはいえ、多数の商品・サービス価格は多くの人々にとって依然として厳しい水準にあります。食品、住宅、医療、保険、光熱費といった基礎的項目の価格はコロナ禍前と比べて3割から5割上昇しています。これらの物価上昇の一部は住宅資産や金融資産の値上がりで賄われていますが、これができるのは資産を持つ人に限られます。また、固定金利の住宅ローンも物価と金利の上昇を補う上で重要になっています。多くの人はこの歴史的低金利の既存の住宅ローンと市場金利の差を利用して自然に利鞘を稼いでいます。ただし、これができるのも多額の現金を持っている人に限られます。このような環境では、来たる米国選挙でも他の諸国と同じように、インフレが重要な意味をもつ可能性が高まるものと考えます。先の米大統領選挙討論会をきっかけに、投資家からはトランプ氏の勝利あるいは共和党の圧勝となった場合に市場にどのような影響が及ぶかという質問が寄せられています。市場の初期的な反応と弊社顧客との対話から判断すると、このような選挙結果となった場合は成長率と長期金利の両方が上昇する可能性があるとの見方で一致します。このため、株式ポートフォリオをバリュー株と景気敏感株に組み替える意欲が高まっており、このような動きは2016年の選挙前にも見られました。この背景には市場がトランプ政権下での財政拡大、リフレーション、規制緩和に期待していることが挙げられます。しかし、いくつか重要な点を考慮する必要があるでしょう。ひとつは、弊社の見るところ、現在は2016年と比べて景気サイクルがより成熟しており、その証拠としてコンファレンスボードの景気先行指数は2年半にわたり低下基調にあり、逆イールドも2年近く続いています。歴史的にサイクル終盤の環境では市場はクオリティと流動性を高く評価していることから、引き続き高クオリティ株を選好し、景気に敏感な小型株を避けることを弊社は推奨しており、2016年にはこれがうまく機能しました。簡潔に言えば、選挙結果よりも現在の景気循環の方が重要です。したがって、景気敏感株は銘柄選択を重視すべきと考えます。2つ目に、2016年には市場がリフレ戦略を歓迎しました。当時はインフレが今日(こんにち)のようには消費者の重荷とならず、米国景気は世界的な製造業不況から回復しつつあり、その回復の助けとなったのが財政支持的/リフレ政策体制でした。一方、前に述べたように、現在はインフレが消費者にとって大きな重荷となっており、債券市場では財政の...
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