Episodios

  • 福谷彬|孟子は<性善説>で何を言いたかったのか
    Jul 26 2024
    現代語の「性善説」という言葉は、「人間は基本的に善意に基づいて行動するという楽観的な人間観」という意味として定着している。しかし「性善説」の提唱者、中国戦国時代の孟子が考えた本来の性善説は、それとはまったく異なるものだった。孟子本来の「性善説」の考え方には、希望を持ちにくい時代に、前向きに生きていくためのカギが眠っていると福谷氏は考える。性善説の誤解を切り口にして、孟子という思想家の全体像、その現代性についてに語ってもらう。6話分の小タイトルはこちら。

    1.孟子とはどのような人だったのか
    2.倫理学としての性善説 ①:共感の思想としての「仁義」
    3.倫理学としての性善説 ②:対立しない善と悪
    4.経営論としての性善説
    5.組織論としての性善説
    6.いま<性善説>を学ぶ意義とは

    著者プロフィール
    1987年生まれ。京都大学人間・環境学研究科准教授。2016年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程指導認定退学(中国哲学史専修)。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、京都大学人文科学研究所付属東アジア人文情報学研究センター助教を経て現職。著書に、『南宋道学の展開』(京都大学学術出版会)。朝日カルチャーセンター京都教室で担当する講座は、毎回人気を博している。
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    1 h y 4 m
  • 安田洋祐の戦略思考入門|第8話. ゲーム理論で考える:貨幣なき交換経済は可能か
    Jul 19 2024
    経済学は国家や社会を対象にした学問と思われがちだが、近年はその応用範囲がミクロな状況へ加速的に広がっている。ゲーム理論による分析はその代表であり、企業の取引のみならず、人と人の関係や、国家の外交にまでその理論が応用できる。人気経済学者の安田洋祐先生は、ゲーム理論を使うことで、仕事をする上での戦略的な思考が身につくという。それは、難しい局面での意思決定や相手から有利な条件を引き出す交渉力、そして他者と協力するための提案方法にまで及ぶ。この番組では、その安田先生に思考の武器としてのゲーム理論の使い方を語っていただく。聞き手は、出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン共同創業者・前社長の干場弓子氏。

    安田洋祐の戦略思考入門|第8話. ゲーム理論で考える:貨幣なき交換経済は可能か

    著者プロフィール
    1980年東京都生まれ。2002年東京大学卒業。最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し経済学部卒業生総代となる。07年に米国プリンストン大学Ph.D.取得。政策研究大学院大学助教授、大阪大学准教授を経て、22年7月より現職。20年6月に株式会社エコノミクスデザインを共同で創業した他、政府の委員やテレビのコメンテーターとしても活動。主な著書は『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。』(共著)など。
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    1 h
  • 動画時代に私たちはどう学ぶのか|大澤聡
    Jul 12 2024
    YouTubeに代表される、手元のデバイスで視聴できる動画・音声型メディアが増えた2020年代のいま、テキストメディアの地位が低下しつつある。では、このテキストメディアから動画・音声型メディアへの移行は、人間の思考や内面にどのような影響を与えるのか。それはテキストメディアが一部の高い教養層の占有物だった時代への本家帰りなのか、それとも人間の内面に根本的な変化をもたらすものなのか。メディア史研究を軸に批評活動を展開する大澤聡氏に語ってもらう。6話分の小タイトルはこちら。

    1.メディアが思考する?
    2.あらためて、「教養」とはなにか?
    3.読書のこれまでとこれから
    4.新しい言文一致の時代がやって来た?
    5.話し言葉好きの話しぎらい
    6.すこし実践的に考える

    著者プロフィール
    1978年生まれ。批評家、メディア研究者。近畿大学文芸学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。各種媒体にジャーナリズムや社会に関する論考を発表。著書に『定本 批評メディア論』(岩波現代文庫)、『教養主義のリハビリテーション』(筑摩選書)。編著に『1990年代論』(河出書房新社)のほか、『三木清教養論集』『三木清大学論集』『三木清文芸批評集』の三部作(講談社文芸文庫)など。現在、文芸誌『群像』で「国家と批評」、『毎日新聞』で「文芸時評」、共同通信でメディア時評をそれぞれ連載中。
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    1 h y 5 m
  • 池澤夏樹『古事記』を語る|池澤夏樹
    Jul 5 2024
    現存する日本最古の書物である『古事記』。アマテラスやスサノオなどを含む神話の登場人物たちの物語は、時に愉快に、時には恐ろしいエピソードを織り交ぜながら日本の歴史や文化、人間の本質に触れ、我々に深い洞察を与えてくれる。斬新な訳と画期的な注釈で『古事記』の門戸を広げたことでも有名な作家の池澤夏樹氏に、満を持して古事記を語っていただく。6話分の小タイトルはこちら。

    1.『古事記』はどういう本なのか
    2.神話の大筋
    3.アマテラスとスサノヲの乱暴と追放
    4.人間界の話
    5.歌ないし歌謡
    6.ゴシップ

    著者プロフィール
    1945年北海道生れ。埼玉大学物理学科中退。1988年芥川賞/「スティル・ライフ」、1993年谷崎賞/『マシアス・ギリの失脚』、2000年毎日出版文化賞/『花を運ぶ妹』他、受賞多数。著書に詩集『塩の道』『最も長い河に関する省察』『言葉の流星群』『憲法なんて知らないよ』『静かな大地』『世界文学を読みほどく』『きみのためのバラ』『カデナ』『氷山の南』『アトミック・ボックス』『ノイエ・ハイマート』等多数。『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』を編纂し、「古事記」の現代語訳を行った。
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    54 m
  • 生物学者が死生観を語る|小林武彦
    Jun 28 2024
    人間が持つ死への恐怖は深く根ざしており、その理由は複雑である。なぜ死は私たちにとって怖いのだろうか?本タイトルでは、生物学的な視点から、死と生の関係について深く探求する。さらに、老いという過程や、不老不死の可能性にも焦点を当て、人間が死を恐れる理由や、異なる信念体系が生み出す死後の世界についても考察する。私たちはなぜ死を恐れるのか、その理由を科学的な視点から明らかにし、死という存在に対する理解を深める。6話分の小タイトルはこちら。

    1.生と死の関係とはなにか
    2.老いについて
    3.不老不死の未来は来るのか
    4.なぜ人間だけが死を怖がるのか
    5.死後の世界について
    6.生物が死ぬ理由

    著者プロフィール
    1963年生まれ。神奈川県出身。日本学術会議会員。九州大学大学院修了(理学博士)、基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学定量生命科学研究所教授。日本遺伝学会会長、生物科学学会連合の代表を歴任。生命の連続性を支えるゲノムの再生(若返り)機構を研究。海と演劇をこよなく愛する。著書にベストセラー『生物はなぜ死ぬのか』、近著に『なぜヒトだけが老いるのか』ともに講談社現代新書など。
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    1 h y 8 m
  • アウシュヴィッツを伝える仕事|中谷剛
    Jun 21 2024
    世界中から年間200万人もの見学者が訪れるアウシュヴィッツ=ビルケナウ博物館。そこには、20年以上にわたり、アウシュヴィッツの歴史を伝える日本人ガイドの中谷剛さんがいます。アウシュヴィッツのガイドとはどういう仕事なのでしょうか。日々何を伝えているのでしょうか。中谷さんに音声でアウシュヴィッツから案内をしていただきます。6話分の小タイトルはこちら。

    1.アウシュヴィッツ第一を案内する
    2.アウシュヴィッツ第二(ビルケナウ)を案内する
    3.ポーランドとの出会い
    4.アウシュヴィッツとの出会い
    5.アウシュヴィッツの歴史を伝えるヨーロッパ
    6.アウシュヴィッツ博物館を見学する日本人

    著者プロフィール
    1966年兵庫県神戸市生まれ。通訳・翻訳家(日本語・ポーランド語)。1987年、京都産業大学経営学部在学中に初めてポーランドへ旅行。同大学を卒業後、3年間の会社勤めを経て退職。再びポーランドに赴き、1991年よりポーランドに移住、1997年ポーランド国立アウシュビッツ・ミュージアムの公式通訳の資格を取得。アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所内にあるアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館の日本人初の公認ガイド。
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    59 m
  • 安田洋祐の戦略思考入門|第6話. 非協力ゲーム: 繰り返し囚人のジレンマ
    Jun 7 2024
    経済学は国家や社会を対象にした学問と思われがちだが、近年はその応用範囲がミクロな状況へ加速的に広がっている。ゲーム理論による分析はその代表であり、企業の取引のみならず、人と人の関係や、国家の外交にまでその理論が応用できる。人気経済学者の安田洋祐先生は、ゲーム理論を使うことで、仕事をする上での戦略的な思考が身につくという。それは、難しい局面での意思決定や相手から有利な条件を引き出す交渉力、そして他者と協力するための提案方法にまで及ぶ。この番組では、その安田先生に思考の武器としてのゲーム理論の使い方を語っていただく。聞き手は、出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン共同創業者・前社長の干場弓子氏。

    第6話. 非協力ゲーム:繰り返し囚人のジレンマゲーム――仕事で協力関係を築くには?――

    著者プロフィール
    1980年東京都生まれ。2002年東京大学卒業。最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し経済学部卒業生総代となる。07年に米国プリンストン大学Ph.D.取得。政策研究大学院大学助教授、大阪大学准教授を経て、22年7月より現職。20年6月に株式会社エコノミクスデザインを共同で創業した他、政府の委員やテレビのコメンテーターとしても活動。主な著書は『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。』(共著)など。
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    1 h y 5 m