• 日本の経済・市場の世代交代

  • Jun 20 2024
  • Duración: 5 m
  • Podcast

日本の経済・市場の世代交代

  • Resumen

  • 弊社のアジア・チーフ・エコノミストが、日本の復活の背景にある主なドライバーと、日本の今後の道筋について楽観的な見解を説明します。


    ----- トランスクリプト -----


    「市場の風を読む」Thoughts on the Market へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。

    今回は、モルガン・スタンレーのアジア・チーフ・エコノミストを務めるChetan Ahyaが、弊社リサーチ・チームが日本経済の歴史的変化を楽観視している理由を説明します。このエピソードは2024年6月20日にニューヨークで収録されたものです。英語でお聴きになりたいお利きになりたい方は 概要欄に記載してあるURLをクリックしてください。

    弊社はかなり以前から日本に対する強気姿勢を維持しており、明らかに日本では現在、30年に1度の変化が起こっていると考えています。かつて「失われた数十年」と言われた国で、現在は名目GDP成長率や株価指数が数十年ぶりの高水準をつけています。

    現在の状況は、過去30年間のかなりの部分を占めた、低い名目GDP成長率やデフレを伴うマクロ経済環境から、はっきり脱却したと弊社は考えています。それどころか、日本は新たなより力強い均衡状態に向かっています。インフレは小幅な水準を維持しており、賃金は30年ぶりの高い上昇率になりました。賃金上昇の物価への転嫁が健全な水準に上向き、名目GDP成長率は過去32年で最も高くなりました。

    今後、名目GDP成長率は中期的に2.5%前後で維持される見込みです。実質賃金は中期的に年率1.2%のペースで上昇すると弊社は予想しています。ROEはこれまでに改善しており、国内のマクロ環境改善とコーポレートガバナンス改革の継続から見て、上昇が続く見込みです。弊社の株式ストラテジストは日本株のオーバーウェイトを維持しており、2025年央のTOPIXの目標を3,200に引き上げました。現在の水準からの上値余地は18%です。

    このサイクルにまだ前進の余地があると弊社が考える重要な要因が2つあります。第1に、日本は、実質金利と実質GDP成長率の差が望ましい水準で金融緩和政策が維持されると考えられます。実質金利と実質GDP成長率の差は、政策による緩和の度合いを示す指標であり、債務の対GDP比率の拡大ペースを把握するものです。日本では今回のサイクルで、両者の差が、リフレとレバレッジ解消に必要な水準である2%を超える水準にこぎ着けています。

    第2に、実質金利と実質GDP成長率の望ましい差が、賃金と物価上昇の好循環が始まる助けになっています。企業はこれまでに染みついた賃金と価格を据え置く慣行を捨てようとしています。弊社の推定によれば、過去に比べてはるかに大幅に賃金上昇が物価に転嫁されています。

    こうした2つの要因を念頭に、弊社は今後18ヵ月間、名目GDP成長率は持ち堪え、中期的に2.5%を維持すると弊社は予想しています。

    2024年と2025年のインフレ率は2%かそれを上回る水準になり、中長期的には1.5%-2%のレンジで推移すると予想しています。このより高い名目GDP成長率と低い実質金利の新たな均衡状態は、日本の設備投資のトレンドもサポートするでしょう。

    弊社では、今後も日本経済復活の道筋について、最新情報をお届けして参ります。

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